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『ペットントン』研究

『ペットントン』(1983〜84)を敬愛するブログです。

第11話「危うし!ナス夫のボーナス」(1983年12月11日放送 脚本:浦沢義雄 監督:広田茂穂)

【ストーリー】

 朝、なかなか起きないネギ太(高橋利安)。ペットントン(声:丸山裕子 スーツアクター:高木政人)は、友だちの輪のお告げにより、腕を伸ばして養鶏場からニワトリを持ってきて、ネギ太のふとんに投げ込む。「やめろ、あいたたた」と飛び起きるネギ太。

 食卓ではトマト(東啓子)もセロリ(斎藤晴彦)もナス夫(佐渡稔)に愛想がいい。ナス夫のハムだけが分厚く、訝るペットントン。ネギ太が解説する。きょうはナス夫のボーナス支給日だった。

ネギ太「そりゃ、母さんもおばあちゃんも父さんに優しくするさ。ボーナスで何か買ってもらうつもりなんだから」

 トマトとセロリは毛皮のコートやスクーターをほしがっていた。買ってもらったときのことを夢想するふたり。

 学校では、廊下に立たされていたネギ太とガン太がボーナス談義。不景気なのでボーナスも期待できない。

ガン太「だけどお前んち公務員だから」

ネギ太「でも本給安いから」

ガン太「苦労してるんだな、お前も!」

 出てきた先生が「何を喋ってるんだ!!」

 

 自宅でボーナスのひったくり事件のニュースを聞いたトマトとセロリは動転。ひったくりやお酒・麻雀の誘いからナス夫を護衛しろと、ペットントンに命令する。

 ペットントンがバスに乗ろうとすると、バスの中からジャモラー(声:八代駿)が襲来。ペットントンの髪をもりもり食べる。ジャモラーを蹴っ飛ばすペットントン

 

 役所でボーナスを手渡されたナス夫が「こんなもんか」と言っていると、ペットントンが現れた。閉口するナス夫。同僚から酒・麻雀の誘いがあるが、ペットントンは妨害。書類を手渡しに来た人にまでペットントンはつかみかかる。

ナス夫「ペットントン、お前なあ、ボーナス強盗が私みたいな安給料取りを襲うと思うか?」

 腕を伸ばしてナス夫を連行する ペットントン。ふたりはバスに乗って帰ってくる。

 

 下校するネギ太とガン太。

ガン太「お前、クリスマスプレゼント何買ってもらうつもり?」

ネギ太「天体望遠鏡

ガン太「まあいいとこ、双眼鏡ってとこだな」

ネギ太「そうかなあ」

ガン太「そんなにがっくりくるなよ。世の中不景気なんだから。おれって優しいだろ?」

 ガン太がネギ太におれの宿題をやってくれと要求。逃げたネギ太は、校門前で他の少年にぶつかった。

 

 ペットントンとナス夫は、揉めるネギ太とガン太を見かける。

ガン太「おれにはお前しかいないんだ。だからお願い、だから宿題やってよ。お前には友情ってものがないのか」

ネギ太「ないよ!」

 見かけたペットントンがもめるふたりの仲裁に入ろうとした隙に、ナス夫は逃げ出してしまった。ナス夫はゲーセンにいたが、すぐペットントンに捕まる。

 

 公園では、ガン太がネギ太に謝罪していた。するとさっきぶつかった小学生とその仲間が怒って、ネギ太とガン太に因縁をつけてくる。

ガン太「お前たち、ネギ太に手出すとおれが承知しないからな」

 小学生たちはやっつけようと言い出す。

ガン太「心配するな。お前にはおれがついている。思い切って暴れて来い。おれは見ている」

ネギ太「そんな!」

 「しっかりやれ」とガン太が悠然としていると、小学生たちはガン太につかみかかる。

ガン太「助けてくれー」

 ネギ太とガン太が小学生たちにやられていると、そこへペットントンとナス夫が通りがかる。

ナス夫「ペットントン、お前というやつはネギ太やガン太くんよりボーナスが大事だというのか」

 うまいこと言って逃げようとするナス夫。ペットントンはナス夫をベンチに縛りつけてボーナスを預かると、ネギ太救出に向かった。

ネギ太「ガンちゃん、もう少し真面目に戦ってよ」

ガン太「ほんとはママに暴力止められてるんだ」

 格闘の場で、ペットントンはうっかりボーナスをばらまいてしまう。戦いそっちのけで、お札を拾い始める小学生たち。ペットントンはタイムステッキで時間を戻して、ナス夫のポケットに戻した。結局戦いは続行される。

 

 畑家ではトマトとセロリが心配。

セロリ「ナス夫よりボーナスですよ。ボーナスさえ半ドンで帰ってくれればね」

 

 やがてネギ太とガン太、ペットントンは意気揚々と帰って来た。

ガン太「たまには喧嘩もいい気持ちだよな」

ネギ太「あいつらも結構強かったね」

 

 ボーナスのことを忘れていたペットントンは、またさがしてこいと命じられる。ナス夫はベンチに縛られたままになっていた。何とボーナスは、カラスに持っていかれたという。

ナス夫「ボーナスをなくした私を、母さんやトマトは許してくれまい。思えば短い人生だった…」

 だがペットントンは犬やネコ、ハトに訊いて、カラスと話してボーナスを持って帰って来た。ほっとするナス夫。その日、畑家の夕食は、外食となった。

 

【感想】

 ナス夫のボーナスをめぐるてんやわんやの回。年末だからボーナス、というわけだが、『ペットントン』に限らず不思議コメディーシリーズはひな祭りやゴールデンウィーク、夏休み明けなど季節のイベントを取り込んでいることが多い。基本は一話完結で縦軸のストーリーがあまりなく、トンデモでありつつ生活感があるという世界観なので、風物詩を盛り込みやすいのだろう。

 

 ナス夫メインの話とはいえ、かなりガン太が目立っている。『ペットントン』の軸が、中盤に向けて大人から子どもへ移行しつつあることが判る。ガン太役の飛高政幸氏は、今回はやられているが、次作『どきんちょ!ネムリン』(1984)ではがたいがよく完全に武闘派の様相だった。

 この時代は振込でなく、ボーナスが現金で手渡し…。やはり80年代後半のバブルの時代までは手渡しだったのであろう。いまではこんなエピソードはつくれまい。

 ナス夫は今回も早い時間に帰宅。何ともうらやましい労働環境である。 

 

 ネギ太は次回(第12話)でも天体望遠鏡をほしがっていて、一応伏線だったことを見直して気づいた。

 

 後半に出てくるカラスは、やはり本物を使うのは困難であったか、作り物を操演で動かしている。最近の東映作品では仮面ライダーウィザード』(2012)でカラスに襲われる件りがあり、何とすべて漫画調のイラストで説明するというやり方で乗り切っていた。その次作仮面ライダー鎧武』(2013)でもカラスの群れが出てくる短いシーンがあり、そちらはCG処理されていた。

 

 ラストのレストランは、ロイヤルホスト第22話でも、おそらく同じ店舗が使われている。

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